FX Salaryman — Story
サラリーマンから
FXトレーダーへ
——2年間の軌跡
大手メーカーの板挟み業務から、PCひとつで生きる日常へ。失敗と学習を繰り返した2年間の実話。
Daily Life
今の僕の1日
朝、満員電車に乗る必要がない。起きたらコーヒーを淹れてチャートを確認し、チャンスがあればトレードする。昼はジムや用事など、わりと自由に過ごす。夜はニューヨーク市場が動く時間帯と向き合うが、なければ見るだけで終わる日もある。PCが1台あれば、自宅でも旅行先でもスタバでも働ける。かつての僕には、想像もできなかった日常だ。
トレードのない日や、一日の終わりには、夜にポルシェを走らせることもある。
The Old Days
客先と工場の板挟みで過ごした日々
大手メーカーに勤めていた頃、僕のポジションをひと言で表すなら「板挟み」だった。仕事の中心は、客先と工場の間に立って製品の仕様を決めていく折衝業務だ。まず客先へ足を運び、要望をヒアリングしてスペックを詰める。その内容を持ち帰り、工場の各部門へ確認して回る。
返ってくる答えは、たいてい「それは難しい」だ。また客先へ戻る。「工場側としては、この部分の対応が難しいようで……」と説明する。客先は首を縦に振らない。
誰かの要望を100%叶えることは、まずできない。客先の顔を立てれば工場が困り、工場の言い分を通せば客先が納得しない。着地点を見つけるたびに、どこかに「すみません」を言っている。
そして残業。打合せ、資料作成、また打合せ。週の大半がそれで埋まる。気づけば平日のほとんどを、自分が本当にやりたいわけでもない仕事に費やしていた。
The Question
「このままでいいのか」という問いが消えなかった
仕事をしながら、ずっと頭の片隅にあった問いがある。
「このまま定年まで同じことを続けるのか?」
その会社で働いていることへのステータスは、確かにあった。業界での知名度、社会的な信用、安定した給与。でも、ふと立ち止まって考えると、怖くなる。この看板がなくなったとき、自分に何が残るのか、と。
頑張って結果を出しても給料に反映されるのはわずかだ。プロジェクトの方向性も、最終的には上司の一言でひっくり返る。気づいたときには、会社という組織に自分の人生を預けていた。
Side Hustle
コンテンツ販売、せどり、動画編集——そしてFXへ
副業を始めようと調べると、選択肢の多さに驚く。ブログ、YouTube、せどり、プログラミング、コンテンツ販売……。僕はいくつか実際に手をつけた。
やってみてわかったことがある。会社員をしながら副業をするということは、使える時間が極端に限られるということだ。せどりやコンテンツ販売は、1つの商品で得られる利益が小さい。大きく稼ごうと思うと、それだけ手を動かす量を増やすしかない。時間が足りない会社員には、正直しんどかった。
そこで目を向けたのが株式投資、さらにFXだった。FXは少額から始められ、レバレッジを使うことで資金効率を高められる。しかも24時間市場が動いているから、会社員でも取引できる。
副業開始から約2年で
会社員給与比+500%を実現
独立を決めたのは、元の月収をコンスタントに超えるようになってから。
First Loss
最初の貯金が尽きた
ただし、最初から上手くいったわけではない。FXを始めた当初、僕は深く考えずにトレードしていた。なんとなくチャートを見て、なんとなくエントリーする。根拠のないトレードを繰り返した。結果、最初に用意した資金は消えた。
今思えば当然だ。何も知らないまま相場に飛び込んで、勝てるはずがない。でもそのとき僕は「これは知識とスキルの問題だ」と割り切ることができた。負けたのは才能がないからではなく、ただ正しく学んでいなかっただけだと。そこから本気で勉強を始めた。
Learning
インプットとアウトプットの繰り返し
勉強の場所は自宅、カフェ、図書館と場所を変えながら続けた。ずっと同じ場所だと孤独感が出てくる。気分を変えることで集中力を保っていた。
多様な情報源から学ぶ
オンラインサロン、個人ブログ、YouTube、証券会社のサイト。複数のサロンに入会し、1つに平均5ヶ月ほど継続しながら次へ進んだ。
ノートに書き出す
学んだことを書き出すことで、知識がスキルに変わっていく。ノートへの記録は習慣であり、忘却への抵抗だった。
早期に実口座で少額トレード
デモトレードは操作慣れのため。早い段階でリアル口座に移行した。デモだけやり続けても、本番の感覚は身につかないから。
良かったこと・悪かったことを書く
トレード後の振り返りを必ず記録。この繰り返しが、3〜5ヶ月で手応えを生んだ。
空き時間はほぼ勉強に充てた。土日祝も平日も関係ない。「本気で稼ぐ力をつけたい」という気持ちだけは、ずっとぶれなかった。
Turning Point
3〜5ヶ月で、手応えが来た
こうして取り組んでいくうちに、3〜5ヶ月が経った頃から変化が起きた。取引ルールや相場の見方が少しずつ掴めてきて、「これでいけるんじゃないか」という感触が生まれてきた。収支がトントンからプラスを行き来するようになり、やがてそれが確信に変わった。
会社員時代には感じられなかった感覚だった。上司の顔色を窺わなくていい。誰かの承認を待たなくていい。
自分の判断で動いて、その結果がそのまま数字に出る。この手応えが、さらに僕を前に進ませた。
Independence
独立を決めた瞬間
転機は、サラリーマン時代の月収をコンスタントに超えるようになったときだ。1ヶ月だけ超えた、という話ではない。安定して、毎月上回るようになった。その事実を目の前にして、「もう会社にいる理由がない」と思った。
副業を始めてから約2年。会社員給与比で+500%の収入を実現していた。
会社を辞めるということは、安定を手放すということだ。怖くなかったと言えば嘘になる。でもそれ以上に、「自分の力で生きていける」という確信の方が大きかった。
Now
あのころ夢見ていた働き方が、今の当たり前になった
今の僕には、上司がいない。満員電車もない。誰かのために働く義務もない。自宅でも、旅行先でも、スタバでも。PCが1台あれば、好きな場所でトレードできる。
月間の取引時間は30時間ほど。サラリーマン時代の労働時間の約5分の1だ。給与に依存しない収入源を手に入れたことで、お金の不安の質そのものが変わった。
メイン通貨ペアはUSD/JPY。トレンドフォローとブレイクアウトを得意としたデイトレ・スキャルピングが中心のトレードスタイルだ。かつての僕には、こんな生活は想像できなかった。でも現実になった。